データが語るキャプテン翼 —パスネットワークとトライアドで読み解く名勝負の構造—
DOI:
https://doi.org/10.51094/jxiv.1476キーワード:
漫画の解析、 トライアドセンサス、 スポーツデータサイエンス抄録
本研究は,サッカー漫画『キャプテン翼』に描かれた試合を対象に,パスネットワーク分析とトライアド分析を適用したものである.漫画のコマからパスデータを抽出し,ネットワーク構造を定量化した結果,大空翼が試合の中心として多様な役割を担うこと,また「名勝負」とされる試合ほどトライアド分布において外れ値として特徴的な構造を示すことが明らかになった.さらに,現実のサッカーでは頻出する「300型」トライアドが漫画ではほとんど出現しないなど,フィクション特有の傾向も確認された.これにより,物語表現と統計的構造の結びつきを示すとともに,フィクション分析におけるデータサイエンスの可能性を提示する.
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引用文献
高橋陽一. (1982-). キャプテン翼(全37 巻). 集英社.
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公開済
投稿日時: 2025-08-24 21:37:14 UTC
公開日時: 2025-08-29 01:22:58 UTC
ライセンス
Copyright(c)2025
秋山, 仁志
片岡, 駿太
田畑, 耕治

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