プレプリント / バージョン1

交通事故における個体差が外傷リスクに与える影響と設計指標への変換

― 事故データとCAEを用いた定量化 ―

##article.authors##

DOI:

https://doi.org/10.51094/jxiv.3913

キーワード:

交通事故、 外傷リスク、 個体差、 身体耐性、 CAE、 衝突安全、 設計指標

抄録

本研究では、交通事故における外傷リスクが乗員の個体差、特に身体的耐性の違いによって大きく変化する点に着目し、その影響を定量的に評価するとともに、安全設計への適用可能性について検討した。

事故データの分析により、身体的耐性が低下した群においては、同一の衝突条件下であっても外傷の重症化率が顕著に増加することが確認された。特に胸部、脊椎、腰部においては、最大で数倍の差が認められ、従来の平均的な乗員を前提とした安全設計では十分に対応できていない可能性が示唆された。

さらに、これらのリスク差を工学的に扱うため、代表的な衝突条件を設定したCAE解析を実施し、身体的耐性の差を外力レベル(kN)として定量化した。その結果、軽衝突から中程度の衝突において、0.4~1.2kN程度の負荷差が生じることが確認され、この差分が外傷リスクの増加と対応する可能性が示された。

以上の結果から、乗員の個体差に起因する外傷リスクは設計上考慮すべき要因であり、その影響は定量的な設計指標として表現可能であることが示された。本研究は、従来の平均的な乗員モデルに基づく安全設計に対し、個体差を考慮した新たな設計アプローチの必要性を提案するものである。

利益相反に関する開示

本研究に関して、開示すべき利益相反はありません。

ダウンロード *前日までの集計結果を表示します

ダウンロード実績データは、公開の翌日以降に作成されます。

引用文献

National Highway Traffic Safety Administration (NHTSA). Crash Investigation Sampling System. NHTSA. Available from: https://www.nhtsa.gov/crash-data-systems/crash-investigation-sampling-system

吉井勝司. 自動車事故における負傷・死亡リスクの新指標: 既往歴と外傷以外の影響. Jxiv, 2025. Available from: https://jxiv.jst.go.jp/index.php/jxiv/preprint/view/1119

吉井勝司. 交通事故の“隠れたリスク構造”:外傷見取り図から考える次世代安全対策. Jxiv, 2025. Available from: https://jxiv.jst.go.jp/index.php/jxiv/preprint/view/1407

ダウンロード

公開済


投稿日時: 2026-04-09 10:28:09 UTC

公開日時: 2026-04-23 04:01:36 UTC
研究分野
一般工学・総合工学