警察庁交通事故統計情報オープンデータに基づく4輪車相互事故の損壊度形成構造の分析
多層補集合型損壊度リスクモデルによる事故シナリオ空間の可視化
DOI:
https://doi.org/10.51094/jxiv.6317キーワード:
交通事故、 車両損壊度、 損壊度見取り図、 事故シナリオ空間、 SHAP解析、 道路構造、 多層補集合モデル、 リスク構造分析抄録
本研究では、警察庁交通事故統計情報オープンデータに基づいて構築した4輪車相互事故の損壊度リスクモデルを用い、交通事故における損壊度形成構造の可視化を試みた。
既報では、4輪車相互事故403,532件を対象として、多数の説明変数を事故環境(M1)、道路構造(M2)、自車条件(M3)、相手条件(M4)および衝突状況(M5)の5領域へ集約した損壊度リスクモデルを構築した。本研究では、この構築済みモデルを分析装置として利用し、小モデル、中間モデル、大モデルおよびSHAP解析を用いて損壊度形成構造を分析した。
その結果、中間モデル内部では、事故環境において発生時刻、天候および路面状態、道路構造において道路線形、道路形状および交差点条件が比較的大きな寄与を示した。また、実事故データに対するSHAP解析では、衝突状況(M5)および道路構造(M2)が大きな寄与を示した。さらに、現実的な条件の組み合わせによる人工シナリオ空間を構築した結果、事故発生環境(M1)および道路構造(M2)についても損壊度を大きく変化させる潜在的要因であることが確認された。
本研究は、損壊度リスクモデルを予測器としてではなく、交通事故の構造を理解する分析装置として利用し、事故条件から形成される損壊度の見取り図を提示した点に特徴がある。本研究で構築した事故シナリオ空間は、事故条件から衝突規模を理解するための基盤となるものであり、今後の衝突方向推定モデルおよび外傷リスクモデルとの統合に向けた基礎的知見を提供する。
利益相反に関する開示
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引用文献
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公開済
投稿日時: 2026-09-02 22:45:46 UTC
公開日時: 2026-09-04 04:54:40 UTC
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吉井, 勝司
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