デューイの経験論・探究論から捉える探究学習
―経験・不確定な状況・反省的思考・再構成の関係に着目して―
DOI:
https://doi.org/10.51094/jxiv.6302キーワード:
教育方法学、 ジョン・デューイ抄録
本稿の目的は、ジョン・デューイの経験論および探究論を手がかりとして、現代の探究学習を教育方法学的に捉えるための基本的な視点を整理することである。対象文献は、Deweyの『Democracy and Education』(1916)、『How We Think』(1933)、『Experience and Education』(1938)、『Logic: The Theory of Inquiry』(1938)の4著作と、これらを日本の教育実践および探究概念との関係から論じた滝沢(2011)、古屋(2019)の2論文である。網羅的レビューではなく、経験・不確定な状況・反省的思考・探究の関係を明確にすることを目的とした理論的文献研究として検討した。検討の結果、デューイの教育論では、経験は単なる活動量や体験の有無によって教育的価値をもつのではなく、過去と未来を結ぶ連続性と、学習者と環境との相互作用という観点から評価されること、また思考・探究は、不確定で未完了な状況に直面し、その意味や帰結を確かめる必要が生じたところから開始されることが確認された。以上を踏まえ、本稿では探究学習を「経験―不確定な状況―問題/問いの形成―推論・見通し―試行―省察―経験の再構成」という循環的な過程として捉える暫定的枠組みを提示する。この枠組みは、体験活動をそれ自体で探究とみなすのではなく、経験がどのように問題化され、試行と省察を経て次の経験へ再構成されるかを記述するための視点を提供する。
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引用文献
Dewey, J. (1916). Democracy and Education: An Introduction to the Philosophy of Education. New York: Macmillan.
Dewey, J. (1933). How We Think: A Restatement of the Relation of Reflective Thinking to the Educative Process. Boston: D. C. Heath and Company.
Dewey, J. (1938a). Experience and Education. New York: Macmillan.
Dewey, J. (1938b). Logic: The Theory of Inquiry. New York: Henry Holt and Company.
古屋恵太(2019)「ジョン・デューイにおける「探究」と「誠実」に基づく学び―実践知を支える「真正性」を問う―」『学校教育研究』34, 8–21. https://doi.org/10.20576/bojase.C3401
滝沢和彦(2011)「授業の構想とは何か―J.デューイ『経験と教育』再読―」『教育実践学研究』15, 1–10. https://doi.org/10.50841/kyoikujissen.15.0_1
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投稿日時: 2026-09-02 13:18:17 UTC
公開日時: 2026-11-04 23:44:29 UTC
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柴田, 計
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