プレプリント / バージョン1

人気動画配信者における成功要因の定量的分析

-音声・画面の動き・声質が視聴者評価に与える影響-

##article.authors##

  • ろ こうけん 西武文理高等学校
  • 菊池 帆奈 西武文理高等学校

DOI:

https://doi.org/10.51094/jxiv.6188

キーワード:

VTuber、 声、 アバター、 アルゴリズム、 統計、 音声解析、 音響解析、 画像解析、 動作解析、 エンゲージメント、 ライブ配信、 定量分析

抄録

現在、VTuber市場は大手企業による寡占状態(CR2 約78%)にあり、新規参入者にとって生存障壁が極めて高いレッドオーシャンとなっている。本研究の目的は、新人VTuberが生き残るための成功要因を、従来の曖昧な精神論や外部環境ではなく、配信そのものの質(音声・画面の動き・声質)から定量的に解明することである。

本稿では、YouTube Data API v3を用いて抽出したVTuberのライブ配信アーカイブを対象に、Web Audio APIを用いた音声解析(基本周波数、スペクトル重心等)およびMediaPipeを用いたアバターの運動量算出(体の動き)を実施し、視聴者のエンゲージメント指標との相関を検証した。

分析の結果、平均基本周波数(平均F0:声の高さ)と高評価率の間にのみ弱い正の相関が確認された。比較的高い声は初見の視聴者に親しみやすい第一印象を与え、高評価を促す一因になっていると推測される。しかし、当初の仮説に反して、イントネーションの変動幅(F0標準偏差)やアバターの運動量、その他の音響的・視覚的特徴とエンゲージメント指標との間には明確な相関関係は見られなかった。

これらの結果から、VTuberの成功要因は「声の高さや動きの量」といった表層的・物理的な特徴単体で決まるものではないことが明らかとなった。視聴者の定着や高評価を牽引する本質的な要因は、YouTubeのレコメンドアルゴリズムによるマクロな影響や、視聴者との対話のタイミング、トークの文脈といったよりミクロな相互作用に強く依存している可能性が示唆された。

利益相反に関する開示

本研究に関して、開示外の利益相反はありません

ダウンロード *前日までの集計結果を表示します

ダウンロード実績データは、公開の翌日以降に作成されます。

引用文献

Google.Google Trends:キーワード「VTuber」の検索関心度(対象期間:2019年10月1日〜2026年6月1日、月次データ,複数国比較).Google Trends.https://trends.google.com/,(参照 2026-08-04).

矢野経済研究所.VTuber市場に関する調査を実施(2025年).プレスリリース.2025年,https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3806,(参照 2026-06-10).

カバー株式会社.2024年3月期 決算説明資料.2024年,https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS05169/2c127530/e255/4081/9b97/41d1e2475a22/140120240513592353.pdf,(参照 2026-06-10).

ANYCOLOR株式会社.2024年4月期 決算短信〔日本基準〕(連結).2024年,https://ssl4.eir-parts.net/doc/5032/tdnet/2459601/00.pdf,(参照 2026-06-10).

田中久温, 野崎裕二, 松倉悠, 坂本真樹.VTuber推薦のためのオノマトペを使ったVTuberの印象推定について.2023年度人工知能学会全国大会(第37回).2023年,https://www.jstage.jst.go.jp/article/pjsai/JSAI2023/0/JSAI2023_4T2GS1002/_pdf,(参照 2026-06-13).

辻泉.「推し」への行動と意識に関する比較社会学的研究:2024年日中若者調査の結果から.中央大学社会科学研究所年報.2025年,第29号,235-260,https://chuo-u.repo.nii.ac.jp/records/2003465#,(参照 2026-06-10).

ダウンロード

公開済


投稿日時: 2026-08-23 09:06:25 UTC

公開日時: 2026-10-27 03:02:13 UTC
研究分野
情報科学