単一GPUによる大規模言語モデルの効率的事前学習
重み共有アーキテクチャと通常Transformerの比較実験
DOI:
https://doi.org/10.51094/jxiv.5809キーワード:
大規模言語モデル、 知識蒸留、 重み共有、 単一GPU、 メモリ効率、 再帰Transformer抄録
大規模言語モデル(LLM)の学習には通常、数十〜数百基のGPUクラスタが用いられるが、本研究では単一
GPU(NVIDIA RTX 3090, 24GB VRAM)のみを用いて、大規模言語モデルの効率的な事前学習が可能であること
を実証した。対象モデルは、我々が開発したBathysRDT(Bathys Recursive Deep Transformer)であり、重
み共有による再帰構造を持つ。学習対象となるユニークパラメータ数は3.29Bであるが、推論時には再帰ブロッ
クが12回適用されることで展開時7.02B規模の計算深度で動作する。同程度のユニークパラメータ数(3.19B)
を持つ通常のTransformerを同一条件で比較した結果、同一評価コードによるCross Entropy(CE)比較におい
て、BathysRDTがn=12(全深度)でCE=8.44を達成したのに対し、通常TransformerはCE=12.01となり、
BathysRDTはCEを約30%低減した。さらに、再帰深度を1回に制限した場合でも、通常Transformerとほぼ同
一の計算量条件(FLOPs/token)下でCE=10.02を達成し、Transformer(CE=12.01)を上回った。再帰深度12
ではCE=8.44まで改善し、計算量に応じた性能制御が可能であることを示した。学習データの反復に対する耐
性にも顕著な差が観測された。BathysRDTが200Mトークン時点で最良性能(CE=8.44, 蒸留検証PPL=4,612)
を記録したのに対し、Transformerは100Mトークン時点(CE=9.44, 蒸留検証PPL=12,604)をピークにその後
急速に劣化した。本研究は、VRAM制約下での大規模モデル学習における重み共有アーキテクチャの有効性を
示すとともに、同等計算量(FLOPs/token)での比較においても再帰的重み共有構造が通常Transformerに対
して優位であることを確認した。
利益相反に関する開示
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公開済
投稿日時: 2026-07-28 22:57:12 UTC
公開日時: 2026-08-17 09:25:28 UTC
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中村, 忠行
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