プレプリント / バージョン1

警察庁交通事故統計情報オープンデータに基づく4輪車相互事故の損壊度リスクモデルの構築

-多層補集合の積モデルによる重損壊リスク順位付け-

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DOI:

https://doi.org/10.51094/jxiv.5689

キーワード:

交通事故、 車両損壊度、 重損壊リスク、 順序ロジット分析、 オッズ比、 多層補集合の積モデル、 リスク順位付け、 道路構造、 オープンデータ

抄録

交通事故は道路環境、車両条件、当事者条件および衝突条件など多数の要因が複雑に関与して発生する。さらに、本研究で対象とした4輪車相互事故403,532件について確認したところ、30変数の組合せ条件は402,921通り存在し、その約99.7%が1回のみ観測される固有事例であった。このため、過去事例の完全一致に基づく経験共有や損壊度推定は困難である。

そこで本研究では、警察庁交通事故統計情報オープンデータを用い、事故を事故環境、道路構造、自分側条件、相手側条件および衝突状況の5領域へ分解し、多層補集合の積モデルによる損壊度リスクモデルを構築した。各説明変数は、先行研究で得られた順序ロジット分析のオッズ比を用いて損壊度という共通意味空間へ写像し、中間モデルおよび大モデルによって統合した。

その結果、中間モデルではM5(衝突状況)およびM2(道路構造)が比較的高い説明力を示した。また、大モデルの決定係数はR²=0.203となった。さらに、推定損壊度順位群の上昇に伴い重損壊事故割合は単調に増加し、推定損壊度上位10%群では下位10%群と比較して、損壊度2以上の発生割合が約19.7倍、損壊度3の発生割合が約51倍となった。

以上より、本モデルは個別事故の損壊度を予測するモデルというよりも、重損壊につながりやすい条件群を相対的なリスクとして順位付けするモデルとして有効であることが確認された。本研究は、多層補集合の積モデルを車両損壊リスクへ適用した最初の試みであり、交通事故データの構造理解と安全対策立案のための新たな評価手法を提供するものである。

利益相反に関する開示

本研究に関して、開示すべき利益相反はありません。

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引用文献

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投稿日時: 2026-07-21 13:00:14 UTC

公開日時: 2026-07-27 05:07:38 UTC
研究分野
一般工学・総合工学