プレプリント / バージョン1

業績に駆動される人工市場モデルの構築

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DOI:

https://doi.org/10.51094/jxiv.5617

キーワード:

人工市場、 株式市場、 ポートフォリオモデル、 エージェントベースドモデル

抄録

人工市場モデルは,投資家を模した多数のエージェントがそれぞれの投資手法に従って発注し,その注文の集約
を通じて市場価格が決定されるシミュレーションモデルであり,市場メカニズムの解明や取引規制の効果検証に活用さ
れている.従来の多くのモデルでは,現実には直接観測できない企業の本質的価値をエージェントに事前に与える構成
が採られていた.本論文では,観測可能な公開情報である企業業績(純利益)から,PER(株価収益率)および目標株式保有比率を経て注文量に至る伝達経路を陽に定式化したファンダメンタルエージェントを導入し,業績の発表が市場に織り込まれていく過程を再現可能な人工市場モデルを提案する.さらに,この業績駆動の売買判断を複数銘柄市場およびポートフォリオ配分と組み合わせることで,ある銘柄への需給ショックが投資家の資金配分を通じて他銘柄へ波及しうる状況を表現可能とした.業績に依拠しないエージェントが共存するため,同一の業績推移に対しても異なる株価経路が生じうる.シミュレーションにより,株価が長期的に業績に追随しつつ短期的には不規則な変動を示すことを確認し,収益率分布のファットテールやボラティリティ・クラスタリングなど,現実市場で知られる統計的性質が再現されることを検証した.本モデルは,取引規制の効果検証や投資家の資産推移分析に向けた柔軟な分析基盤を提供する.

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著者の経歴

岡島, 寛、熊本大学大学院先端科学研究部

岡島 寛 博士(工学) 1980年富山県高岡市出身.博士(工学)@大阪大学 ・熊本大学助教 2007 - 2014 ・熊本大学准教授 2015 - 研究室配属された2002年から制御工学の研究をしています。主な研究テーマは、モデル誤差抑制補償器動的量子化器、マルチレートシステムの制御、ビークルの経路追従制御などです。また、熊本城の石垣マッチングや避難所避難者の推移モデリング、演奏動画像の仮想カメラワーク、株式市場のモデル化などの研究も進めています。詳細はWebページをご覧ください。各種テーマに対する論文や動画へのリンクがあります。 阪大では、2002年に飛び級により中退し、電子制御機械工学専攻に入っています。当時の専攻長が積極的だったため、飛び級の合格者はその年だけ4人居ました。その後、博士に進学し、熊本大学の公募で通って今に至ります。熊大着任当初は川路・松永研です。今も、電動ビークル関連のテーマで松永先生(ロボティクス、ものづくりが得意)と一緒に研究をしたりしています。 YouTubeの制御工学チャンネルは2020年のコロナ禍で、動画オンデマンド教材を作る必要に駆られたことから、アップするようにしました。片手間ではなく、割と力を入れてちゃんと作ろうと思って作ったのは、LMIの動画です。英語版と日本語版がありますが、英語版は1万以上視聴されています。コメントも好意的なのが多く、作ってよかったと思います。その他、制御の各種手法はあるけど、大学の学部で学ぶ範囲が伝達関数と状態方程式のみであることが多いため、各種制御技術を1分で紹介する動画も結構まじめに時間をかけて作りました。1分の動画でアップしても全然見られませんでしたが、これらをかき集めて30分程度にした動画は結構視聴されており、こちらも1万以上の再生がされています。 制御動画ポータル(制御理論,実験シミュレーション) 電気電子動画ポータル(半導体,電気回路,電子回路)

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投稿日時: 2026-07-17 07:22:53 UTC

公開日時: 2026-08-05 08:18:56 UTC
研究分野
経済学・経営学