Jxivガイドライン

2022年3月24日
2024年12月20日改訂

本ガイドラインは、Jxiv投稿規約の一部として、Jxiv投稿規約とは別に投稿・公開について定めたものであり、Jxiv投稿規約と同じく投稿者を拘束する効力を持ちます。投稿者及び著者がプレプリント(投稿された論文等の著作物を「プレプリント」といいます。)及びプレプリントデータ(プレプリントのデータ(プレプリントに相当するテキストデータを含みます)を「プレプリントデータ」といいます。)を投稿・公開する際は、本ガイドラインに従わなければなりません。JSTは、JSTの裁量により本ガイドラインを変更することができます。

Jxivには、自然科学・人文学・社会科学を含む全ての研究分野にかかわる、日本語あるいは英語のプレプリントが投稿可能です。

投稿料や掲載料などはなく、プレプリント及びプレプリントデータは無料で公開されます。

Jxivへの投稿・公開について不明な点が生じた場合は、お問い合わせの前に、投稿前にお読みください、及び、Jxiv 投稿マニュアルを参照してください。それでも解決しなかった場合は、電子メールにてpreprint[at]jst.go.jpにお問い合わせください。いかなる場合でも、電話でのお問い合わせは受け付けられません。投稿者が投稿したプレプリント及びプレプリントデータについてお問い合わせされる場合には、Jxiv投稿システムのディスカッション機能をご利用ください。

1.アカウントを作成する前に
1-1 ジャーナル等の投稿規程の確認

Jxivを含むプレプリントサーバにて公開されている原稿の投稿を受け付けないジャーナル等や、受け付ける旨が投稿規程に明記されていないジャーナル等があります。故に、Jxivに投稿予定のプレプリント及びプレプリントデータが別途ジャーナル等に投稿予定であったり、投稿済みであったりする場合には、当該ジャーナル等の投稿規程を十分にご確認ください。

以下では、投稿規程等において、Jxivや他のプレプリントサーバに公開されている原稿の投稿を受け付ける旨を明示している国内誌を紹介しています。


プレプリント公開論文の投稿を受け付けるジャーナル

https://jxiv.jst.go.jp/index.php/jxiv/announcement/view/4

※ここで挙げたジャーナル以外にもプレプリントとして公開済みの原稿の投稿を受け付けているジャーナルがあります。投稿予定のジャーナルの投稿規程を必ずご確認ください。

1-2 ジャーナル等にて受理・公開・出版済み、または査読コメントや編集者が推奨する改善等を反映した原稿のJxivへの投稿

以下のいずれかの場合にはJxivに投稿することが可能です。

●ジャーナル等の投稿規程等において、ジャーナル等が、上記の原稿をプレプリントサーバへ投稿することを許可していることが明記されている場合

●投稿者自身がジャーナル等に問い合わせをして、Jxivへの投稿についてジャーナル等の許諾が得られている場合

Jxivでは、 PDF形式にて作成した日本語または英語の原稿(以下、「プレプリント(PDF)」といいます。)の投稿・公開を必須としています。これに加え、ジャーナル等にて公開・出版されている論文や受理された論文の原稿を投稿するときには、プレプリント(PDF)に付加するための表紙(※1)を作成してください。

表紙には、必要に応じた言語にて以下の記載事項を明記し、プレプリント(PDF)と共に提出してください(提出方法は、3-6を参照ください。)。


●出版者版を投稿するとき:

・既に公開・出版済みの論文であること

・公開・出版済み論文の書誌情報及びDOI

・出版者等(名称を記載)からJxivにおいて公開することについての許諾を得ていること、または投稿規程等で公開を許可しているジャーナルであること

(※2)


●著者最終稿(著者版)を投稿するとき:

・既に公開・出版済みの論文(または受理済みの論文)の著者最終稿であること

・公開・出版済み論文(または受理済みの論文)の書誌情報及びDOI

・出版者等(名称を記載)からJxivにおいて公開することについての許諾を得ていること、または投稿規程等で公開を許可しているジャーナルであること

(※2)


(※1)表紙ファイル(Jxivフォーマット)は、Jxivウェブサイト(https://jxiv.jst.go.jp/index.php/jxiv/terms_guidelines_manuals)からダウンロードしたものを使用してください。

(※2)なお、論文の特性上、注記を要する事項がある場合には、投稿後に、上記に加えて、表紙への記載の追加を依頼することがあります。

1-3 他のプレプリントサーバやDOI等の識別子・識別番号を付与するサイト、及び、ジャーナル等への投稿

既に他のプレプリントサーバ等に投稿・公開されている原稿(既にDOI等の識別子・識別番号が付与されている原稿を含みます。)は、原則としてJxivに投稿することができません。ただし、当該原稿につきジャーナル等にて受理・公開・出版済み、または査読コメントや編集者が推奨する改善等を反映した版あるいはジャーナル等に投稿した版については、1-2に従って公開が可能です。

また、Jxivにプレプリントを投稿したあと公開されるまでの間は、当該原稿を他のプレプリントサーバに投稿すること(他のサイトでDOI等の識別子・識別番号を付与することを含みます。)はできなくなります(Jxivへの投稿が同時の場合も、同様です。)。

Jxivから公開された後に、当該原稿を他のプレプリントサーバに投稿することは妨げません。

1-4 翻訳版の投稿

既にジャーナル等にて公開・出版されている、またはプレプリントサーバにて公開されている論文(以下、「原版」といいます。)の翻訳版を、Jxivに投稿することは原則としてできません。ただし、

・原版の全ての著者と翻訳版の全ての著者が一致していること

・原版の出版者の許諾を得ていること(1-4-1にて説明します。)

・原版に忠実な翻訳であること(1-4-2にて説明します。)

・プレプリントの冒頭に翻訳版である旨及び原版の書誌情報が明記されていること(1-4-6にて、表紙の作成・提出方法と共に説明します。)
が全て満たされた場合に限り、Jxivに翻訳版を投稿することができます。

翻訳版の投稿の際には、Jxiv投稿時に、Jxiv投稿システムの「Jxiv管理者への申告・提示」欄に「翻訳版である」ことを入力することが必須です。当欄に登録されたことをもって、プレプリントが翻訳版であることをJSTに申告したこととします(原版がJxivで公開されている場合も、翻訳版投稿に当たっては申告が必要です。)。

実際は翻訳版であるのに、「Jxiv管理者への申告・提示」欄に翻訳版であることを記載しなかった場合は、公開できません。

1-4-1 投稿前にジャーナル等やプレプリントサーバから取得する許諾

原版の著作権のライセンスの状況にかかわらず、翻訳版を投稿する全ての投稿者は、必ず公開済みのジャーナル等やプレプリントサーバから、Jxivでの公開についての許諾を得なければなりません。

投稿後にJxiv管理者から許諾の証拠の提出が要求されますので、投稿者は速やかに、予め取得していた許諾の証拠をPDF形式にて提示する必要があります。

投稿者が、原版の出版者またはプレプリントサーバから取得する必要のある許諾内容は、以下の通りです。


●原版がジャーナル等から出版されている場合:

・Jxivは翻訳の正確性に関するスクリーニングを行わないことを前提とした上で、Jxivにて翻訳版を公開することについての許諾


●原版がプレプリントの場合:

・他のプレプリントサーバで翻訳版を公開することについての許諾

1-4-2 翻訳の忠実性

翻訳版は、原版のデータ、解釈などを忠実に反映する必要があります。翻訳者による意図的な内容改ざん、データの追加、誤訳等は、原版に忠実とは言えません。投稿者の責任において原版に忠実な翻訳であることを保証する必要があります。JSTは一切の責任を負いません。

1-4-3 原版と翻訳版の言語

原版の言語については問いませんが、Jxivに投稿する翻訳版の言語は、日本語または英語に限定します。

1-4-4 翻訳プロセスの明示(翻訳補助者、機械翻訳等)

著者以外の翻訳補助者が翻訳版の作成に関与する場合でも、翻訳版について投稿者が全責任を負う必要があります。例えば、外部の翻訳会社を利用したり、その他自然人に翻訳を依頼する等、翻訳プロセスにおいて著者以外の他者が関与した場合、翻訳プロセス・翻訳内容などの情報をプレプリント(PDF)にて脚注等に明示してください。

機械翻訳や人工知能等を用いた翻訳を実施する場合も同様に、翻訳版について投稿者が全責任を負う必要があります。この場合も、使用方法などの情報をプレプリント中に明記してください。

1-4-5 Jxivに翻訳版を投稿する日時

Jxivへの投稿日時について、原版の出版者等と調整を行って適切な時期に投稿してください。原版の出版日時から二次出版物である翻訳版の投稿や出版までの期間についてルールを定めているジャーナル等があります。

1-4-6 翻訳版での表紙の付与及び追加的記載事項

翻訳版を投稿するときは、プレプリント(PDF)とは別に、表紙(※1)を作成してください。表紙には、必要に応じた言語にてプレプリントが翻訳版であること及び原版の書誌情報を明記し(※2)、プレプリント(PDF)と共に提出してください(提出方法は、3-6を参照してください。)。

以上に加え、プレプリント(PDF)の冒頭においても、翻訳版である旨及び原版の書誌情報をわかりやすく記載してください。

(※1)表紙ファイル(Jxivフォーマット)は、Jxivウェブサイトからダウンロードしたものを使用してください。

(※2)なお、翻訳版の特性上、注記を要する事項がある場合には、投稿後に、上記に加えて、表紙への記載の追加を依頼することがあります。

2.アカウントの作成

Jxivにプレプリント及びプレプリントデータを投稿するにあたっては、Jxivのアカウントを取得する必要があります。アカウントの取得には、researchmapのアカウントまたはORCIDのアカウントを所持していることが必要です。Jxivのアカウント作成にあたっては、アカウント作成者の情報を日本語と英語の両方で入力・登録(日本語での記載ができない場合は英語で入力)し、所属については、部局またはそれに準ずる部署まで入力・登録してください。

3.投稿とスクリーニング

researchmapのアカウントまたはORCIDのアカウントを用いてJxiv投稿システムにログインして、書誌情報を入力・登録し、プレプリントをアップロードします。

投稿に際しては、Jxiv投稿システムへの書誌情報の入力・登録(3-1を参照してください。)と、プレプリント(PDF)への情報の記載(3-2を参照してください。)が必要です。Jxiv投稿システムに登録する書誌情報は、プレプリント(PDF)に記載した情報と、原則として一致させてください。

一旦公開された後に、Jxiv公開画面上に表示されている書誌情報を訂正したい場合は、5で述べる改版の手続きが必要となります。

3-1 Jxiv投稿システムへの書誌情報の入力・登録

Jxiv投稿システムに登録する書誌情報について、タイトル、抄録、全ての著者名(姓及び名)、全ての著者の電子メールアドレス、全ての著者の国名、全ての著者の所属機関(部局またはそれに準ずる部署まで)、キーワードの入力・登録が必須です。

投稿するプレプリントの言語やJxiv公開画面にて表示する言語によって、書誌情報を入力する箇所や入力する言語が異なります。表に従って、過不足なく入力・登録してください。

また、書誌情報の入力の過程で、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CCライセンス)の選択・登録と、全ての著者について利益相反に関する開示の入力・登録が必須です。

Jxiv投稿システムの著者名の入力・登録にあたっては、プレプリント(PDF)に記載されたとおりの順に、全ての著者名を正確に入力・登録してください。入力・登録した著者順及び著者名がそのまま書誌情報として公開されます。

Jxiv投稿システムの引用情報(参考文献)の入力・登録にあたっては、入力した引用情報がそのまま書誌情報として公開されますので、入力の際には過不足の無いよう十分ご注意ください。

翻訳版を投稿する場合、「Jxiv管理者への申告・提示」欄に、翻訳版であることを入力することによって、プレプリントが翻訳版であることをJxivに申告します。

3-2 プレプリント(PDF)への情報の記載

プレプリント(PDF)には、必須記載項目として表に示している、タイトル、全ての著者名、全ての著者の所属機関、責任著者(Corresponding author)とその電子メールアドレス、を記載してください。

ただし、上記の1-2や1-4-6に従って、プレプリント(PDF)とは別に表紙を作成した場合には、上記の記載項目の内、不足する情報を、作成した表紙に追加することで足ります。

以上に加え、研究内容上、研究対象者・実験参加者に対する倫理的配慮や公共の利害にかかわる倫理的考慮等が求められる場合には、必要に応じて、倫理的事項(Ethical Considerations)あるいはプレプリント(PDF)内の適切な箇所において、倫理審査委員会の承認やインフォームド・コンセントの内容等(具体的な取得プロセスを含みます。)を明記してください。

また、公的研究費による研究成果の場合には、謝辞(Acknowledgements)等に、公的研究資金獲得情報(助成機関名、事業名と体系的番号(課題番号など))を明記することを推奨します。

例)
和文:本研究は、JST、CREST、JPxxxxxxx の支援を受けたものである/ものです。
英文:This work was supported by JST, CREST Grant Number JPxxxxxxx, Japan.

表 Jxivにて入力・登録、及び記載を必須とする情報
Jxiv投稿システムプレプリント(PDF)
登録書誌情報・記載項目登録言語
本文が日本語の場合本文が英語の場合
タイトル日英必須英必須(日は任意)記載必須
抄録(要旨)日または英または日英必須英必須(日は任意)
全ての著者名(姓及び名)日英必須英必須(日は任意)記載必須
全ての著者の電子メールアドレス※1(登録してください)
全ての著者の国名※1(プルダウンで選択)
全ての著者の所属機関日英必須
(部局またはそれに準ずる部署まで)
英必須(日は任意)
(部局またはそれに準ずる部署まで)
記載必須
責任著者の明示※2(登録してください)記載必須
責任著者の電子メールアドレス※2記載必須
キーワード英必須(日は任意)英必須(日は任意)
引用情報(参考文献)(登録してください)
CCライセンス(プルダウンで選択)
利益相反に関する開示日英必須英必須(日は任意)
(公開・出版済み論文及び
受理済み論文のみ)※3
(プレプリント(PDF)とは別ファイルとして表紙をアップロードするとき、「表紙」を選択)※3(プレプリント(PDF)に表紙を作成)※3
(翻訳版のみ)※4(申告・提示欄で翻訳版であることを申告)
(プレプリント(PDF)とは別ファイルとして表紙をアップロードするとき、「表紙」を選択)※4
(プレプリント(PDF)に表紙を作成、かつ冒頭に以下を記載)※4
・翻訳版であること
・原版の書誌情報
(改版時のみ)改版理由日英必須英必須(日は任意)
プレプリントファイルの表示名PDF

※1 電子メールアドレス、国名は、Jxiv公開画面上に表示されません。
※2 どの著者が責任著者か、及びその電子メールアドレスはJxiv公開画面上には表示されません。プレプリント(PDF)あるいは表紙のみでの表示となります(公開・出版されている論文の場合は、プレプリント(PDF)あるいは表紙への記載は不要です)。
※3 ジャーナル等にて公開・出版されている論文や受理された論文の原稿を投稿する場合には、表紙を付し、必要事項及び補足事項を記載してください。表紙については、1-2を参照してください。
※4 翻訳版を投稿する場合には、表紙を付し、必要事項及び補足事項を記載するとともに、プレプリント(PDF)の冒頭に必要事項を記載してください。表紙及び冒頭記載事項については、1-4-6を参照してください。

3-3 プレプリント(PDF)の作成とアップロード

プレプリント(PDF)は、表に示した記載必須項目に加えて、論文を構成するのに必要な項目を全て含めた1つのPDFファイルとして作成したものをアップロードしてください。PDFファイルには、図や表も含めてください。

公開・出版済み論文や受理済み論文を投稿する際には、1-2を参照してください。また、翻訳版を投稿する際には、1-4-6を参照してください。

なお、「プレプリントと関連データ」のプルダウンメニューでは必ず「プレプリント(PDF)」を選択してください。プレプリント(PDF)のアップロードの際にファイルの表示名の入力を求められますが、これは「PDF」としてください。

3-4 プレプリント(PDF)のファイルの形式及びサイズ

プレプリント(PDF)は、テキストを抽出できるPDF形式にて作成してください。Jxiv専用のフォーマットは特にありません。投稿者は各自で、ジャーナル等に投稿することを前提とした標準的なスタイルにて原稿を作成してください。ファイルサイズは20 MBを超えないものとします。

3-5 関連データのアップロード

プレプリント(PDF)を補足する関連データとして、Microsoft Word形式あるいはLaTeX形式の補足原稿ファイル、プレプリント(PDF)内に示した図表を補足する図や表(ファイル形式は自由)、及び、その他関係する研究データ等の補足データ(ファイル形式は自由)等を任意で20件まで添付することができます。ファイルサイズの上限は1ファイルあたり20 MBです。

関連データのアップロードの際にファイルの表示名の入力を求められますが、これはSupplement_WORD、Supplement-1_LaTeX、Supplement-2_JPEGなど、原則として「Supplement」に続けてファイル形式を記載してください。関連データをアップロードする際は「プレプリントと関連データ」のプルダウンメニューで必ず「附随資料:○○○」を選択してください。関連データであるにも関わらず、誤って「プレプリント(PDF)」を選択しているケースが時々見られますのでご注意ください。

ファイルの並び順はファイルをアップロードする画面で変更が可能です。

3-6 表紙ファイルのアップロード

上記の1-2や1-4-6に従って、作成した表紙ファイルをプレプリント(PDF)に結合して、「プレプリント(PDF)」を選択してアップロードしてください。

※プレプリント(PDF)とは別ファイルとして「表紙」を選択し、アップロードすることもできます。

3-7 スクリーニング

Jxivに投稿されたプレプリントは、投稿者・プレプリント及びプレプリントデータが投稿規約(https://jxiv.jst.go.jp/jxiv_docs/ja/Jxiv_submission_terms_ja.pdf)の要件を満たしていることを確認するためのスクリーニングを受け、公開に問題がないと判断されたもののみが公開されます。スクリーニングでは、プレプリントが、論文の体裁を成しているか、科学とみなされるものであるか、法的な問題や倫理的な問題はないか、また、剽窃はないか等について最低限の確認を行います。スクリーニングにあたり、ある程度内容に踏み込んで判断する場合があります。

また、ジャーナル等で公開・出版されたものや受理された論文の原稿についても、Jxivにてスクリーニングを行うことがあります。スクリーニング結果によっては、ジャーナル等に既に受理・公開済みであっても、Jxivでは公開できないことがあります。また、翻訳版の場合も同様に、原版がジャーナル等にて公開・出版済みのものであっても、その翻訳版をJxivでは公開できないこともありますので、ご了承ください。

通常、プレプリント及びプレプリントデータは投稿から48時間(JSTの休日は含まない)程度で公開されます。投稿数が多く混み合っている場合、プレプリント及びプレプリントデータの公開について十分な議論を要する場合などには48時間を超えることがあります。なお、Jxiv管理者から投稿者にプレプリント及びプレプリントデータの修正や確認を依頼することがあります(3-8を参照してください。)が、この場合は、投稿者による修正再投稿の日時や最終確認後の承諾の連絡日時から公開までが、48時間程度となります。

3-8 修正が必要と判断される場合

Jxiv投稿システムへの登録やプレプリント(PDF)への記載を必須としている項目の記載が不足しているなど、スクリーニングを行う前に修正が必要であるとJxiv管理者が判断する場合には、投稿者は、Jxiv管理者の指示に従ってJxiv投稿システムに登録された情報やプレプリント(PDF)の修正を行うか、あるいはJxiv管理者にて修正を行った箇所(提出されたファイルに表紙を付加したり、あるいはファイルの表紙を差し替えたりするためのファイルの分割・結合等も、修正作業には含まれます。)の確認を行ってください。

Jxiv投稿システム及びプレプリント(PDF)に登録された情報の不備に由来する責任は、すべて投稿者に帰属します。従って、投稿者は、これらの情報に不備が含まれていないことを最終的に確認する必要があります。最終確認が完了したら、投稿者は、投稿者自らによる修正が完了した旨あるいはJxiv管理者が行った修正を承諾した旨を、ディスカッション機能を用いてJxiv管理者に連絡してください。

3-9 JSTからの連絡

JSTからの連絡は、主に投稿者に行いますが、投稿者と責任著者(Corresponding author)が異なる場合、責任著者に連絡することもあります。また、場合によってはその他の著者に連絡することもあります。

4.公開

4-1 プレプリント及びプレプリントデータの公開

Jxivに投稿されたプレプリント及びプレプリントデータは、投稿者がアップロードしたファイルをそのまま公開することとし、JSTでは一切の加工・編集は行いません(ファイルの分割・結合等をJSTが行う場合は除きます。)。

Jxivの閲覧者は、プレプリントと関連データを自由にダウンロードすることが可能で、投稿者が指定したCCライセンスに従って利用することができます。

公開後に修正を希望する場合でも、一旦公開されたプレプリント及びプレプリントデータを取り下げたり削除したりすることはできません。いかなる修正であっても、一旦Jxivに公開されたプレプリント及びプレプリントデータの修正には、5で述べる改版の手続きが必要となります。

4-2 取り下げ

投稿したプレプリントが公開される前であれば、投稿者はJxiv投稿システムのディスカッション機能を用いて申告することにより、プレプリントを取り下げることができます。この場合、Jxivには取り下げられたプレプリントに関する情報は一切公開されません。

ただし、一旦プレプリントが公開されると、いかなる理由があっても取り下げることはできません。

5.改版

5-1 改版を行うケース

Jxivでは、一旦公開されたプレプリント及び書誌情報を改訂・修正するにあたり、前の版を閲覧可能にしたまま改版することにより改訂・修正を行います。上書きによる改訂・修正は行えません。プレプリントを改訂する場合だけでなく、著者名、引用情報等を含む書誌情報を修正する場合、関連データを修正あるいは追加する場合にも、改版の手続きが必要となります。

Jxivでは、プレプリントがジャーナル等に受理または公開・出版された後には改版は原則としてできません。また、ジャーナル等による査読コメントや編集者が推奨する改善に基づいた改版も、原則としてできません。ただし、1-2と同様の手続きにより、改訂版として、改版を行うことが可能です。ご自身にて必ずジャーナルの投稿規程を確認するか、ジャーナルに問い合わせを行い、必要な許諾を得た後に、改版を行ってください。

5-2 改版の投稿

改版を行うことができるのは投稿者のみです。改版にあたっては、Jxiv投稿システムに改版理由(日本語プレプリントの場合には英語・日本語の両方で)を入力・登録することが必須です。プレプリント(PDF)あるいは関連データの改訂版をアップロードするにあたり、ファイルの表示名にはPDF_ver.2, Supplement_WORD_ver.2, Supplement-1_MP4_ver.3, Supplement-2_PPTX_ver.3などと、ファイル名(Supplementが複数ある場合には、Supplement-1, Supplement-2と明示する。)とバージョンを明記してください。新しいバージョンのファイルをアップロードする際には、古いバージョンのファイルは削除してください(この操作により、Jxiv投稿システムのデータベースから古いバージョンのファイルが削除されるわけではありません。)。

投稿者はJxiv投稿システムに改版理由を含む書誌情報を入力・登録し、新しい版のプレプリント(PDF)あるいは関連データのアップロードを全て終了したら、Jxiv投稿システムのディスカッション機能を用いて改版の投稿を完了したことを通知する必要があります。通知の時点で、投稿された改版の修正はできなくなります。

5-3 版管理と公開

改版により複数の版が生じた場合も、全ての版は同一のDOIとなります。

Jxivでは、一旦公開されたプレプリント及び関連データの全ての版は、いかなる理由があっても、投稿者及び著者の意向により削除あるいは非公開化することはできません。改版があった場合も、改版前の版を含む全ての版は閲覧可能な状態で公開され続けます。

改版を行った場合には、書誌情報として改版日時及び改版理由がJxiv公開画面に表示されます。

改版の回数に制限はありません。

5-4 改版のスクリーニング

改版として投稿されたプレプリント及びプレプリントデータは、初回投稿時と同様に、スクリーニングを行い、投稿者・プレプリント及びプレプリントデータが投稿規約を満たしており公開に問題がないと判断されたもののみを公開します。通常、改版投稿から48時間(JSTの休日は含まない)程度で公開されます。

6.ジャーナル等公開版の出版後

6-1 ジャーナル等での公開後

プレプリントがジャーナル等に受理され出版・公開された後も、プレプリント及びプレプリントデータは削除あるいは非公開化されることなく、オープンアクセスで永続的に公開され続けます。

また、ジャーナル等公開版の出版に伴いプレプリントの著作権表示を変更あるいは削除することはできません。また、一旦プレプリントに付与されたCCライセンスは、クリエイティブ・コモンズの規定により変更あるいは削除することはできません。

6-2 公開版へのリンクの設定

プレプリントがジャーナル等にて出版された場合、投稿者は必ずJxiv投稿システムにて公開版へのリンクを設定してください。リンクは、公開版のDOIによるものとします。出版者版リンクを登録する際には、https://doi.org/xxxxxのように、httpsから入力してください。

7.撤回

7-1 撤回

JSTは、プレプリント及びプレプリントデータを公開した後に、投稿者・プレプリント及びプレプリントデータが投稿規約記載の要件あるいは本ガイドライン記載の要件を具備していないと判断した場合、プレプリントを撤回とすることがあります。その判断にあたっては、出版倫理委員会(Committee on Publication Ethics: COPE)のガイドライン(https://publicationethics.org/retraction-guidelines)に準拠します。撤回の判断はJSTのみが行います。

投稿者及び著者(のいずれか)は、自身が投稿者及び著者(のいずれか)であるプレプリントについて、JSTにその撤回を申し出ることができます。申し出があった場合、JSTは撤回について検討しますが、必ずしも撤回されるわけではありません。

JSTは撤回について投稿者及び著者に通知を行うことがありますが、撤回について投稿者及び著者に同意を求めることはありません。

7-2 撤回されたプレプリントと書誌情報の表示

撤回されたプレプリントは、プレプリントの表紙を付加して撤回となったことを明示する改版をJSTが行った上で、そのまま公開され続けます。改版により複数の版があるプレプリントの場合や関連データがある場合には、プレプリント及び関連データの全ての版が撤回となります。全ての書誌情報は、撤回となったこと、及び、その理由と日付を明示した上で公開され続けます。撤回の理由はJSTが作成します。

7-3 撤回されたプレプリントの再投稿

撤回されたプレプリントを改版することはできません。

同一の投稿者または著者(のいずれか)が、撤回されたプレプリントについて、その原因を全て修正して新規のプレプリントとして再投稿することは禁止されていません。

その場合も、撤回されたプレプリントはそのまま公開され続け、新規のプレプリントがJxivから公開された場合には、撤回されたプレプリントとは異なるDOIが付与されます。

7-4 公開停止

JSTは投稿者・プレプリント及びプレプリントデータが投稿規約記載の要件あるいは本ガイドライン記載の要件を具備しておらず本投稿サービスにおける公開が不適切であると判断した場合、プレプリントを撤回とした上でさらに公開停止とすることがあります。公開停止の判断はJSTのみが行います。プレプリントが撤回に加えて公開停止となった場合は、プレプリント及び関連データの全ての版が撤回となり、更に閲覧及びダウンロードができなくなります。全ての書誌情報は、公開停止となったこと及びその理由と日付を明示した上で公開され続けます。公開停止の理由はJSTが作成します。公開停止となったプレプリントを修正して新規のプレプリントとしてJxivに再投稿することはできません。

8.引用方法

Jxivのプレプリントを引用する際には、以下の例を参考にしてください。

Kasuke Kagaku, Sakura Gijutsu, and Sabumi Kikou. 2022. JST starts operation of preprint server Jxiv. Jxiv, doi: https://doi.org/10.51094/jxiv.xxx


Kasuke Kagaku, Sakura Gijutsu, and Sabumi Kikou. 2022. JST starts operation of preprint server Jxiv. Jxiv, doi: https://doi.org/10.51094/jxiv.xxx, version 2


科学香助、技術さくら、機構佐文 2022. JSTのプレプリントサーバJxivの運用開始. Jxiv, doi: https://doi.org/10.51094/jxiv.xxx


科学香助、技術さくら、機構佐文 2022. JSTのプレプリントサーバJxivの運用開始. Jxiv, doi: https://doi.org/10.51094/jxiv.xxx, version 2